★REPLAY
梟(ふくろう/サヴァ):鶯の兄。本作「場外乱刀」の案内役。
鶯(うぐいす/サラヴェイ):梟の妹。堅実プレイスタイル。
夜梅(ようめ):瞽女(ごぜ)の剣士。盲目だけどカードは見分けるぞ。
カードゲーム場外乱刀に興味を持ってくれてありがとう!
「集めたコインを消費して、スキルを使い相手を退場させる」煎じ詰めればこれだけのゲームではあるが、最初のとっかかりは難しく思えるかも知れない。このリプレイが背中を押す一助になればうれしい。
プレイヤーは3人、EXカードを除外した基本セットで早速始めてみよう。
※
「場外乱刀」:宇河弘樹著作の漫画「猫瞽女(ネコゴゼ)」を題材としています。
■基本カードセット
瞽女
執行人
民警
依頼人
盗賊
※各種3枚ずつ計15枚
カードをよく切って各プレイヤーに2枚ずつ配って、残りは山札として中央に置く。コインも1枚ずつ配って同様に残りは銀行として中央に置く。早見表は各自1枚ずつ持っておこう。カードの持つ技能や「妨害」「防御」の対応の確認に役に立つんだ。
※
早見表は本サイト「RULE」のページからダウンロードできます。
自分のカードは相手に見えないようにして、ババヌキと同じ要領で持ってればいいんですね。
その通りだ。では適当な方法で親を決めてゲームを開始しよう。手番のプレイヤーは共通技能か手札の固有技能のどちらかから1つを選んで行動を宣言するんだ。ちなみに、カード右上の数字は「必殺値」とよばれるものでこのコイン枚数を消費して、相手の手札を1枚退場させることができる。基本カードでは「必殺」は阻止できないから、各プレイヤーの手持ちコイン数は常に注意が必要だ。
※
各プレイヤーが所持できるコイン数の上限は10枚です。
前置きは終わったかー?
とっとと、刺しつ刺されつつの勝負をおっぱじめようぜ!
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
手札:執行人,依頼人
手持ちコイン:1
手札:民警,瞽女
手持ちコイン:1
手札:盗賊,盗賊
手持ちコイン:1
捨て札:
なし
じゃんけんの結果…わたしが親ですね。最初は様子見で共通技能の「収入」でコインを1枚貰います。
※
「収入」は固有技能によって誰からも妨害されない為、基本かつ重要な行動です。
技能行動の宣言は手札を伏せたままで行い、ウソをついても構わない。手札にない固有技能の行動宣言をしてもいいんだ。
なるほど…。じゃあ…民警…の「横領」で…銀行からコイン3枚獲得するぞ。
「じゃあ」ってなんですか…早速はったりくさいなあ。
ウソをついていると思ったら「ダウト」を宣言して相手を提訴できるぞ。提訴を受けたプレイヤーは該当の札を一時的に公開して、ウソではないことを証明しなくてはならない。このダウト判定で負けた方のプレイヤーは手札を1枚失うんだ。
ウソの行動宣言に誰も「ダウト」を申し立てない場合は、そのまま本当の行動宣言として実行に移されるぞ。
さて、共通技能の「融資」は、夜梅が持っているらしい民警カードの「妨害」技能で無効化されてしまうから、今は「融資」は使うべきでない状況ということだね。
うん、まあ、そうなるな。
…本当かなあ。
※
序盤は判断材料が少ないため、ウソをついても「ダウト」はされにくいのです。
ここは依頼人の「依頼」でカード交換するよ。「依頼」技能は山札から2枚ひいて、手札の1枚と交換するか決めることができるんだ。
※
盗賊が2枚ダブリだった梟は依頼人を持っているとウソをついてカード交換しています。初期手札があまり良くなくても、上手なウソで挽回できます。
*梟は山札から「執行人」「盗賊」の2枚を引き、
引いた「執行人」と手札の「盗賊」を交換。
(交換後の2枚は捨札として伏せて場に置く。)
いきなり「依頼」?ほお?何を交換したのやら。
さて。フフフ。
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
手札:執行人,依頼人
手持ちコイン:2
手札:民警,瞽女
手持ちコイン:4
手札:盗賊,執行人
手持ちコイン:1
捨て札:
わたしの手番ですね。ではまた「収入」で1コインいただきます。
おれはまた「横領」で3コイン獲得だ。
そうすると夜梅の手持ちは計7枚…。次のターンではほとんどのカードで「必殺」可能になって、夜梅が脅威になるな。では、ぼくは盗賊の「強奪」で夜梅からコイン2枚を頂戴しよう。
※
「必殺」が可能なコイン枚数はそれぞれ異なるので早見表で確認しましょう。
なっ…なにぃ! さっきのカード交換で盗賊を引いたのか?
さて?
…ちッ。
「強奪」を「防御」するには盗賊カードが手札に必要だ。「防御」するかい?
てめえにくれてやる金はねえ!盗賊で「防御」だよ!
ダウト。
げえ!ためらいもなく言いやがったな!…くそ!
*盗賊は捨札と手札ですでに三枚すべて場に出ており
夜梅が盗賊を手札に持っている可能性はない為、梟は即答出来た。
ダウト判定はぼくの勝ちだね。じゃあ、こっちの札を退場して貰おうか…。おや、民警だ。
※
ババヌキの要領で、カードを伏せたまま、ダウト判定勝者が敗者の手札を一枚引きます。「必殺」や「暗殺」も同様に対象プレイヤーのカードを引きます。
ほんとに持ってたんですか。
畜生ぉ。
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
民警が居なくなったようなので「融資」を使います。
※
民警は共通技能の「融資」を妨害できます。
鶯の手持ちコインは5枚か…じわじわきたな。おれも「融資」で2枚ゲットだ。これでおれの手持ち7コイン!
「強奪」で夜梅から2枚頂戴するよ。
おいいいぃ!
これでみんな仲良く手持ちコイン5枚のイーブンだねえ。
なにがみんなイーブンだ、この野郎…。おれだけ手札1枚だよ!
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
手札:執行人,依頼人
手持ちコイン:5
手札:瞽女
手持ちコイン:5
手札:盗賊,執行人
手持ちコイン:5
捨て札:
引き続き「融資」でコイン2枚ゲットです。これで計7枚。
すまん、鶯。おれは、金が…金がほしいんだ。3コイン消費して瞽女の「逆転」を使うぞ!鶯の手持ち7コインと交換だ!
依頼人で「防御」します。
そんなバカな!?
なんなら、鶯の「防御」を「ダウト」してもいいんだよ?いちかばちかで散るのも勝負師の本懐だろう?
うっせえ!ばーかばーか!鶯は手堅いプレイスタイルだからな…おとなしく引き下がるぜ…。
行動宣言時、つまり行動実行前に発動する「ダウト」と違い、「防御」は行動実行後に発動するので、夜梅が行動実行に使った3コインはこのまま没収だね。「妨害」も「防御」同様に、行動実行で消費したコインは戻ってこないので注意だ。
おれの手持ちは2コイン、手札は1枚。厳しいな。
さらに瞽女の「逆転」技能を使おうとしたから、手札の正体が半分面割れしてる状態だね。瞽女の必殺値は7、しばらく身動きはとれないはずだ。ならば妹よ、「暗殺」で手札1枚退場させるぞ。
「暗殺」ですか…。たった3コインで相手の手札1枚を退場させる強力な技能ですね。ハッタリの可能性もありそうですが。
「暗殺」や「必殺」に対するダウトを失敗すると、「ダウト」失敗で1枚、「暗殺」「必殺」の効果で1枚、計2枚失うペナルティだ。食らうとキツイから、慎重に。
積極的にウソをついた方が有利なルールなんですね。
不利な状況は度胸とブラフでどんどんひっくり返してほしい、という意図なわけだ。
うーん、ここはあきらめます。カードを引いてください。
*梟は鶯の手札2枚のうち執行人を引いて場から退場させる。
おっと、執行人を引いたぞ。「暗殺」分のコインを温存して、ぼくと夜梅の潰し合いを待つ戦術だったか?なかなか嫌らしいな。
そこは兄さん譲りですよ、たぶんね。
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
カードは1枚失いましたが、わたしはまだコイン数でリードしています。ここは流れを変えるため「依頼」でカード交換します。
*鶯は山札から「執行人」「民警」を引いて、手札の「依頼人」と「執行人」を交換。
鶯はさっき「逆転」の「防御」に依頼人カードを使ってたな。ここでのダウトで阻止するのは分が悪そうだ。
とにかく金だよ…!ここは手堅く「収入」で1枚獲得だ。「収入」なら誰からも妨害されないからな。
ふむ…鶯は7コイン、夜梅は3コインか。ここはぼくの盗賊カードの「強奪」で、確殺の「必殺」が使える危険水域の鶯からコイン2枚を頂いておこう。
うーん。手持ちコインが多いと、やはり攻撃をもらいやすいですね。
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
手札:執行人
手持ちコイン:5
手札:瞽女
手持ちコイン:3
手札:盗賊,執行人
手持ちコイン:4
捨て札:
さっきはタイミングを逸したので…ここは勝負に出ます。兄さんの手札は「盗賊」と「執行人」。「暗殺」を防御する瞽女は持ってないはず。3コイン消費して手札数でリードしている兄さんを「暗殺」します。
むっ…ついに来たか。好きな方をやってくれ。
*鶯は梟の手札2枚のうち盗賊を引いて場から退場させる。
盗賊を引きました。…あれ?…これってマズイかも…。
※
3コインで「暗殺」が使える執行人が梟の手札に残ってしまいました。
うざい盗賊がくたばったか…!鶯が「依頼」で交換したのは「執行人」のようだから、「融資」で2コインゲットだ。
※
「融資」を妨害できる民警を誰も持っていないと夜梅は判断しています。
…状況が煮詰まってきたな。夜梅が持っていると思われる瞽女カードには「暗殺」を無効化する「防御」技能があるから…3コインで使える危険な「暗殺」技能持ちの鶯を先に処理するべきか…さらばだ、鶯。続いておまえの手札を「暗殺」するぞ。
あわわ、返り討ちを食らいました…。最後の悪あがきで「暗殺」に対して「ダウト」します!
*梟は場に手札の執行人カードを一時公開。
残念だ、鶯。
ああっ…執行人カードはやはり手札に持っていましたか…。
さっきも触れたとおり「暗殺」に対するダウト失敗のペナルティは2枚。鶯の手札が1枚でマイナス1枚になってしまうので、次のゲームは手札1枚からスタートだぞ。
うああああ…。
鶯…敵は討つぜ…。
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
手札:なし
手持ちコイン:2
手札:瞽女
手持ちコイン:5
手札:執行人
手持ちコイン:1
捨て札:
鶯の尊い犠牲のおかげで、梟の手持ちカードは執行人で確定した…。もうウソもハッタリも効かないぞ!「融資」で2枚ゲット!
しまった…!うっかりしていた…こちらも「融資」…。
よっしゃー!
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
手札:なし
手持ちコイン:2
手札:瞽女
手持ちコイン:7
手札:執行人
手持ちコイン:3
捨て札:
瞽女の必殺値7コインを消費。確殺の「必殺」でトドメだぜ!
やりましたね、夜梅。
参った、降参だ!
一時はピンチだったが、漁夫の利で勝ち抜けたな!
痛恨のミスだ。ぼくは攻撃のタイミングが早すぎて、後の手が続かなくなってしまったな…。夜梅を牽制しつつ、もう少しコインをためてから行動に出るべきだったようだ。
■各プレイヤーステータス(分かり易くするためオープンにしています)
手札:なし
手持ちコイン:2
手札:瞽女
手持ちコイン:0
手札:なし
手持ちコイン:3
捨て札:
だいたいの流れは掴めてもらえただろうか?5種類のカードと2枚の手札でやりくりするシンプルなルールだが、どのタイミングでウソをつくか、誰がウソをついているかで複雑な駆け引きを楽しめるんだ。基本カードでルールを把握したら、EXカード3枚を加えて遊んでほしい。EXカードは1セットに1枚しか含まれないから、ウソをついて使うのはリスクが高い。しかし、一気にコイン4枚を取得する技能や、「必殺」に対して「防御」「妨害」する技能など、強力な固有技能を持っているので一気に形勢を変えることができて、よりエキサイティングなゲーム展開を味わえるぞ!
EXカード